
蜂の子には、タンパク質をはじめ健康をサポートする様々な栄養素が含まれています。この蜂の子に含まれている栄養素を、毎日効率よく摂取するならサプリメントが適しています。 しかし、蜂の子には様々な栄養素が豊富に含まれているため、他のサプリメントと合わせて摂取すると、過剰摂取になって体に悪影響を与える恐れがあるのです。
特に、次の栄養素を含むサプリメントとの飲み合わせには注意しましょう。
タンパク質は、筋肉を作るために必要な栄養素ですが、過剰に摂取してしまうと脂肪として蓄積されたり、体の外に排出されたりしてしまいます。 この体の外にタンパク質が排出される際に、体内のカルシウムまで一緒に排出されてしまうのです。
厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準(2015年度版)」においても、食事中のタンパク質エネルギー比率が20%を超えてしまうと、骨量の減少やBMIの増加などのリスクが高くなることが挙げられています。
蜂の子は、長野県などで昔から貴重なタンパク源として食されていたほど、タンパク質が多く含まれている食品です。 ですから、蜂の子とプロテインといったサプリメントの飲み合わせは、タンパク質の過剰摂取になってしまう恐れがあるため注意が必要です。
ビタミンB群は、疲れたときや栄養バランスが崩れているときに体をサポートしてくれる栄養素ですが、過剰に摂取してしまうと体に悪影響が出る恐れがあります。 特に、蜂の子に含まれているビタミンB群で、過剰摂取にならないように注意が必要なものは、ナイアシンとビタミンB6に分類されるピリドキシンです。
ナイアシンは、エネルギーの産生の際に働く酵素を助けたり、粘膜や皮膚を正常に維持したりする働きがあります。 しかし、このナイアシンを過剰に摂取してしまうと、顔の赤みやほてり、かゆみといった皮膚の炎症や消化不良などに繋がる可能性があります。
ビタミンB6には、タンパク質やアミノ酸の合成を促す働きがありますが、過剰に摂取すると手足の痛みやしびれ、神経障害などを引き起こす恐れがあります。
また、蜂の子100gあたりに含まれているナイアシンとピリドキシンの量と、厚生労働省が定めている摂取量の上限は以下の通りです。
蜂の子に含まれている量(mg/100g) | 耐用上限量(mg/日) | |
---|---|---|
ナイアシン | 3.67 |
男性(30~69歳) 350 女性(30~69歳) 250 |
ピリドキシン(ビタミンB6) | 0.12 |
男性(30~49歳) 60 (50~69歳) 55 女性(30~69歳) 45 |
蜂の子と、ナイアシンやビタミンB6を含むサプリメントを合わせて摂取する場合は、この耐用上限量を超えないように注意しましょう。
ミネラルも、ビタミンと同様に健康を維持するためには欠かせない栄養素ですが、過剰に摂取してしまうと不調を招く恐れがあります。 特に、蜂の子に含まれているミネラルで、過剰摂取にならないように注意が必要なものは、亜鉛、カルシウム、ナトリウム、リンです。
亜鉛の過剰摂取が慢性化してしまうと、嘔吐や下痢、頭痛などの副作用が起こる可能性があります。 カルシウムの場合は、鉄分や亜鉛と同時に摂取すると、カルシウムが鉄分と亜鉛の吸収を阻害してしまう恐れがあります。 また、カルシウムが過剰になると、丈夫な骨の維持に必要なマグネシウムの吸収率が低下します。
ナトリウムを過剰に摂取すると、むくみや血圧上昇に繋がるため、生活習慣病の方は特に注意が必要です。 リンが過剰になると、骨密度が低下したり腎不全のリスクが高まったりします。
ワーファリンという薬は、血管の中で血液が固まらないようにする働きを持ち、血栓症などに用いられています。 このワーファリンは、他の薬や健康食品と安易に飲み合わせてしまうと、悪影響を及ぼす恐れがあります。
蜂の子には、自律神経を整えて血行を良い状態に保つ働きがあるため、ワーファリンと飲み合わせてしまうと、ちょっとした怪我や鼻血などで血液が止まりにくくなる恐れがあるため、注意が必要です。
抗うつ剤は、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンを増やす働きに期待できます。 しかし、蜂の子と飲み合わせてしまうと、蜂の子に含まれているトリプトファンがセロトニンの原料になるため、セロトニンが過剰になってしまい「セロトニン症候群」に繋がる可能性があります。
セロトニン症候群になると、体温の上昇や吐き気、下痢などが起こる場合があります。 このため、抗うつ剤を処方されている方は、蜂の子を摂取する前に医師に相談をすることが大切です。
蜂の子のサプリメントは健康食品であるため、薬のように直接病気を治したり予防したりするものではなく、健康の維持をサポートしてくれるものです。 しかし、様々な栄養素が豊富に含まれているため、他のサプリメントや薬と安易に飲み合わせてしまうと、過剰摂取になったり体に悪影響を与えたりしてしまう恐れがあります。
健康や美肌の維持のために蜂の子を取り入れる場合は、蜂の子に含まれている栄養素を理解し、他の食品やサプリメントとの栄養バランスを考えることが大切です。 また、薬を処方されている方は、蜂の子を摂取する前に医師に相談をすると良いでしょう。