ノコギリヤシエキスの抽出方法

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ノコギリヤシはハーブの一種であるヤシ科の植物で、ノコギリのような葉をつけることが特徴です。
エキスを抽出するのはその葉ではなく黒くて固い実からなのです。
このエキスには男性ホルモンであるテストステロンがジヒドロテストステロンへと変わってしまうのを阻害する酵素を助ける作用があるので頻尿や残尿感など前立腺肥大を原因とする排尿トラブルの対策として効果があります。
ではそのエキスはどのようにして抽出されるのでしょうか?

ノコギリヤシの実は固くて果実のように絞るわけにはいかないのです。
主たる産地の原住民のネイティブアメリカンたちはその固い実を乾燥させてからすりつぶして使用していたようです。
その後、アルコールやオイルを使って果実のエキスを溶出する方法が開発されました。
しかしノコギリヤシは熱に弱く、加熱することで品質が劣化し酸化してしまうという欠点がありました。
また溶媒のアルコールやオイルの残留物の影響が懸念されることや、製造の過程で添加物が加えられるなど製品としての安全性が課題とされていました。

そこでより純粋なエキスを抽出する方法としてイタリアのインデナ社によって開発されたのが超臨界抽出法と呼ばれるものです。
これは気体と液体の中間である超臨界状態にある二酸化炭素の中にノコギリヤシの果実を入れてその成分を抽出する方法です。
二酸化炭素は低温で超臨界状態になるので抽出されたノコギリヤシエキスの品質の劣化や変質などが少ない抽出法となっています。
また溶媒となる二酸化炭素が残留することないため純度が高く、痛むこともないため添加物を必要としません。
今の臨界抽出法にいきつくまでには数々の試行錯誤が繰り返されてきました。
確かな品質と安全を保証できるレベルになったのはつい最近のことなのです。

また、ノコギリヤシはハーブの一種でもあることから乾燥した実を砕いて煮だして飲むこともあります。
このような抽出法を使って、ゆったりとリラックスして飲むことでノコギリヤシの効能を発揮することは可能です。
ただ、ノコギリヤシの成分は熱には弱いため有効成分が破壊されているのは否めない事実です。
品質と安全にこだわるのであればインデナ社の超臨界抽出法を使用したノコギリヤシエキスを摂取することがお薦めにはなります。

ノコギリヤシのサプリメントのすべてがこの超臨界抽出法を使っているのではありません。
価格を下げるために従来のアルコール抽出法を採用している商品もあります。
このようなアルコール抽出法を用いたものがダメということではありません。
その特徴を理解したうえでご自身の状態に合わせて適切な商品を選ぶようにしましょう。